副代表の栗原です。

前回の記事と言っていることが被ってしまうのですが、言い足りない気分なので新しい記事を付け加えます。伝えたいことは繰り返しますよ。繰り返しの大事。

冷静に周りと見比べてみると、私たちのやっているセミナーは様子がだいぶ違っているようです。他と対比することが目的ではありませが、あなたの想像とちょっと違うセミナーかもしれませんので説明しようと思います。

活研_セミナーの風景

1.セミナーの主役は誰?

活法研究会は、受講者が主役だと思っています。セミナーの目的は、私たちの技術をひけらかすためではありません。もちろん、ある程度は「おぬし、できるな!」と思って頂かなければ成り立ちませんが、講師より受講者が上手になることは大歓迎です。

実際、勘やセンスがよく「上手い!」と驚く場面は少なくありません。そんな時は、張り合うわけでもなく、影でコソコソと試行錯誤しているのです。美味しいところは、どんどん盗んでいます。

私たちがエライ(自分で言ってしまいますが)のは盗みっぱなしにしないところです。次のセミナーで気づきは受講者に還元しています。復習として再受講されると気がつくはずです。「あれ、前とちょっと違う」と。技術も日々進化していますが、教え方は突然変わったりしています。

極論でもなんでもなく、講師より受講者が上手であるのが理想です。自分が上手であるかどうかよりも、教えた相手が上手であることの方が大事です。それがコーチの役目であり立場ですから。

とはいえ、当会の講師は誰もが現役の施術家です。受講者をライバルだと思って、技術を日々研磨しています。シャキーン!負けませんよ〜。


2.技術はシンプルに

技術に理屈を並べればキリがありません。難しく説明する方が簡単です。短期のセミナーでは、その最中に考えたり悩む時間は無駄でしかありません。「なぜだろう…?」と考える意義は否定しませんが、1〜2日間のセミナーで一つ一つ考えていたらそれだけで時間が終わってしまいます。

「理由や理論はできるようになってから」というポリシーがあります。「理論の理解が大事」と承知しつつ、あえて前置きは少なめにしてあります。ある程度できるようになってから、ゆっくりと理解を深めていく方が効率的です。

誤解のないように付け足しますと、活法の面白さや魅力は理論にもあります。ただ、それがわかるのは、できるようになった後です。技を使いこなせる人が、理論を使いこなせます。私たちは、活法が机上の空論にされるのがたまらなく嫌なのです。「それ知ってる」と「それできる」では大違いですから。


3.見る場ではなく練習の場とする

それは、年齢を覚えていないほど幼かった私の記憶です。「プロ野球の選手が練習している」と知って衝撃を受けました。それまでは、「あんなに上手なんだかから、練習しなくてもいいのに」と思ったのです。

この時、「たくさん練習した人がプロになった」という順序に気がついたのです。子供の頃の私を笑わないでください。大人になっても、こうした錯覚はあると思います。たとえば「名人だからできる」と思いがちです。名人には、例外なく名人でなかった時期があります。できるようになった人を「名人」と呼んでいるのです。

つまり、「○○先生だからできる」という思考が働いている限り、練習の場にいても「見る場」になってしまうのです。名人の技も紐を解いていけば単純だったりします。偉そうに聞こえるかもしれませんが、仲間と名人の技を研究し試行錯誤しているから言えることです。

1〜2日のセミナーで名人になろうと思ったら無謀かもしれません。どんなに上手に教えることができても「身になる」のは現場での成功体験があってからです。思った通りの結果が出ないという経験も、ステップアップには必要です。センスの善し悪しに関わらず1〜2日のセミナーで得られるものには限界があります。

気づきの機会は復習の時にやってきます。ですから、私たちのセミナーは復習までをひとくくりとしています。復習は強制できるものではありませんが、できるだけ参加して頂きたいと思っています。料金を十分の一程度に下げているのはそのためです。復習ほど大事なものはありません。


4.セミナーの料金に関して

当会のセミナー料金は、技術の価値にあらゆるコスト(会場代や人件費など)を加味して算出したものです。安いのか高いのか、参加してみなけば判断できないと思います。一つお約束できるのは、私たちは、安いと思っていただける努力と工夫をしています。

「技術は職場の先輩がタダで教えてくれるもの」と考えている人にはどんなセミナーも高いでしょう。こんな話もありました。しばらく前ですが、私個人宛に「無料で教えてほしい」と依頼があったのです。お断りをしたらお叱りを受けてしまいました。「技術を教えることにお金を取るのはおかしい」という言い分でしたが、受け入れることはしませんでした。

私個人としても、技術を習得するためにお金を使ってきましたし、仲間との試行錯誤があって今があります。もちろん、日々の臨床で患者さんから直接学んでいます。こうしたプロセスに敬意を払って頂ける方でなければ、碓井流活法の奥義を共有するのは難しいです。

体験セミナーに関してはタダ働きも覚悟の上です。いいえ、本当のことを言えば満席にならなければ経費が売り上げを乗り越えます。体験セミナーは試食やクルマの試乗と同じで、決める前に活法を味わって頂くための場です。


5.セミナーで得られる本当の宝

キレイゴトではなく、セミナーで得られるのは仲間です。そうであってほしいと思っています。体験セミナーを除いて、当会のセミナーは2日連続です。体を相手に貸しながら2日間も過ごせば仲間になってしまいます。活法を通じて出会った仲間は、鍼灸での流派にとらわれることなく自由な交流ができます。

夜間の食事会(自由参加)では、悩み相談が行われたり、セミナーとは関係のない趣味の話が出たりと、エキサイティングな時間となっています。こうした交流は「聞くだけ・見るだけセミナー」では起こり得ないことだと思います。仲間に入れるだろうかと心配する必要はありません。一人で参加されている人ばかりです。

こうした仲間作りに貢献できるのも、私たちの喜びの一つなのです。



最後に、

学生でありながら、入門〜基礎編のすべてを受講された松川高志さんにインタビューできました。学生のうちから活法なんて羨ましいです。学生の時に私も習いたかったと何度思ったことでしょう。