副代表の栗原です。

鍼灸一本でやってきた私ですが、活法を導入して施術スタイルはガラリと変わりました。先日、3年ぶりに来院された患者さんを目の前にした時、ちょっと困惑しました。3年前のカルテを見ると、今やっていること全然違うからです。

患者さんは3年前のイメージを抱いて再来院です。そのイメージを裏切ってよいものか…。だからといって、3年前のスタイルに戻すことはできません。今の方がよいと思っているので気持ち的に無理です。

活法の手技を取り入れるようになった、という違いもありますが、選穴の方法も激変です。明らかに活法が私の鍼灸に影響を与えました。経営状況をみれば、今の鍼灸の方が明らかに評価が高いです。それまでに用いていた流派はとても優れたものです。ただ、私にとっては迷いを感じる場面も多く、モヤモヤ感が払拭できないでいたのです。

その場で確実な手応えがほしかったのです。

活法で術を施したあとの手応えは、気持ちよいです。
もしかしたら、この気持ちよさに惹かれて活法にのめり込んでしまったのかもしれません。効いていることがハッキリわかるあの感触。

活法に染められた鍼灸と活法の徒手は使い分けています。特に順番はありません。その患者さんに応じて動くようにしています。

活法から入ることもよくあります。活法のみで症状がほとんど取れてしまうこともあるわけです。そうなると、鍼灸の出番がありません。鍼灸院の看板を掲げている以上、徒手だけで終わるのはどうなのか…と考えます。そんな時は勇気を振り絞って止めます。

そうして、鍼灸をすることなく患者さんは帰ります。
鍼灸院で鍼灸をすることもなく患者さんは帰っていきます。
「鍼灸をやっていないのだから安くしろ!」なんて思われていないかと、ちょっぴり不安も抱きながら見送ります。

気になるのはその後です。次に何かあった時、また利用していただけるだろうか…。心配は無用なようです。今のところ、リピート率は極めて高いです。

実は、本日の新患さんにも鍼灸をしませんでした。慢性的な疲労に数年悩まされ、肩甲骨の凝りがひどく、手のしびれまで加わりつらそうでした。

肩甲骨の動きを調整するだけで、しびれが取れました。触れてから数分後には消えていたので、実際どこの段階で消えたのかわかりません。あっけなかったので、本当に消えたのか何度も確認してしまいました。4〜5種類の手技を加えると、肩甲骨周りがフニャフニャです。ということで、鍼灸を使う機会を逃しました。

じゃあ、鍼灸はいらないのかということでもありません。鍼灸にしかできないこともあるからです。上手に使い分けたり、それぞれの発想を活かせばよいと考えています。