副代表の栗原です。

技術屋として分かりやすいと思った記事があったので紹介します。

寿司の技術は1年で学べるか?〜ホリエモンの提言を考える

ここで話題となっている2月15日の『たけしのTVタックル』を見たブロガーの記事です。残念ながら、私はその番組を観ていません。

記事から一部を抜粋させて頂きます。

「コロンビアで寿司屋を開きたいのですが、どう思いますか」

というネット上での質問に、ホリエモンが

「いいんじゃない、今は寿司アカデミーとかで数ヶ月でノウハウ学べるし。昔の『10年修行』は、弟子に教えないということ」

とコメントしたことが発端。

ホリエモンの主張を要約してしまえば、寿司の技術は徒弟制度などに頼らなくても短期間で養成できるというものだ。これがネット上で反響を生んだ。その多くがホリエモンの意見を援護するものだったのだけれど……。

堀江さんがこうした発言をしたことがあるのは知っていました。ネット上で反響を生んだ時、私も「おおぅ!」と思っていました。思うところがあっても、「合っているようで間違っているような...」と上手く説明することがないまま、時を過ごしてきました。

ありがたいことに、『寿司の技術は1年で学べるか?〜ホリエモンの提言を考える』が、私の違和感をすべて払拭してくれました。とてもわかりやすいです。


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■2つの技術(ゲシュテルとテクネー)

技術を「ゲシュテル」と「テクネー」という用語で分けています。ハッキリ言って、このあたりの言葉の意味は理解出来ていません。技術を2つの要素に分けて論じている点に、グッと来ました。哲学者のM.ハイデガーによるものらしいです。

このブログから、ゲシュテルとテクネーのポイントを整理すると次のようになります。

 ゲシュテル = マニュアル的な技術
 テクネー = 長年の蓄積の中で身体に蓄積されたスキル

 ゲシュテル = 教えられる(他人から提供されるもの)
 テクネー = 教えられない(自分で得るもの)

このブログの管理人の意見に賛成で、堀江さんは「コロンビアで寿司屋をするならば、マニュアル的な寿司の握り方でもビジネスになる」と言いたいのだと思います。

寿司を極める職人になるのか、寿司を扱うビジネスをするかで、技術という言葉の意味がだいぶ違ってしまいます。全く同じことが鍼灸や整体の世界でも言えます。


■あって当たり前の技術とは

「技術はあって当たり前」という言葉を目にする機会が何度もありました。私の感覚では、技術の追究に終わりがないので、どこまで行っても「当たり前」になることはありません。

でも、「サービスとして成立する最低限の技術はあって当たり前」と説明されると納得できます。つまり「技術はあって当たり前」という言葉はゲシュテル的なものです。

私はこれまで都合よく定義をあいまいに「技術」という言葉を使ってきました。ゲシュテルを「カリキュラム」や「マニュアル」という言葉で表すことが多く、テクネーを「技術」という言葉で表すことが多かったと思います。

これらは相反する概念ではないのだろうと思います。カリキュラムやマニュアルは習得を簡単にしてくれます。手順や方法を明記する方が明らかに上達が早いです。

極めれば、整体でも鍼灸でも感覚の世界なのかもしれません。だからと言って、最初から「見て覚えなさい」では、習得に時間がかかりすぎて現実的ではありません。鍼灸師になって「修行には10年かかる」と言われたら、途方に暮れてしまいます。

「見て覚えなさい」という風習は“習い事”では正解でも、“ビジネス”では悪習でしかないと思います。実際、10年間も通い続けなければならないセミナーは成立しません。


■とりあえずの結論

おそらく、こういうことだろうと思います。

 ゲシュテル = 相手の利を追究(相手のため)
 テクネー = 自己の追究(自分のため)

「それって自己満足だよね」という言葉も頻繁に耳にします。仕事であるにも関わらずゲシュテルの重要性を忘れ、テクネーを追究する姿勢への批判だと理解できます。

 ゲシュテル = 教育者が大事にする
 テクネー = 職人が大事にする

「技術者・研究者」と言われる人間は中間に位置すると思います。

 「ゲシュネー」なんて言葉はありませんが、私はそこを目指そうと思います。教育者になりきれない、職人になりきれない、という中途半端さが目立たないように気を付けながら。

活法研究会のセミナーは、ゲシュテル系です。2日間でどれだけ手順を覚え、失敗しないコツをつかんで帰って頂けるかを追究し、そこにコスト(労力)をかけています。

<鍼灸師向けセミナーのご案内>
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5/8-9 整動鍼☆脊柱編(B日程