活レポ(活法研究会)

古武術整体「活法かっぽう」の症例報告とセミナー情報

整体

「肩こりの治療」活法ならこうする

副代表の栗原です。

代表橋本の「活法ならこうする」シリーズ、今回は私からお送りします。

さて、肩こりの治療と言っても、実にさまざま。

マッサージ、指圧、カイロプラクティック、整体、そして鍼灸。数え切れないほどの手法が世界にあります。特に日本は、徒手療法大国ですから、世界中の主義が日本で受けられると言っても過言ではありません。

肩こりに対して「活法でならねばならない」という理由はありません。しかし、「肩こりを根本から解消させたい」と思うならば、活法の考え方や手法は多くのヒントを与えてくれます。肩こり症状に対して何かをする、という意味ではハードルは低いため、誰でも参入できる慰安ビジネスが盛んです。

しかし、目的を「肩こりの根治」と考えた瞬間から、肩こりへの対応が突然難しくなります。肩こりの根本的な原因を知らなければならないからです。原因は一つとは限りません。姿勢が影響することも、関節への負荷が影響することもあります。もちろん、内臓の調子も無視できません。

私は、肩こりを診るとき、腕を試されているという気分になります。肩こりはあなどれないのです。だからこそ、肩こり治療は技術屋として腕の見せ所です。圧倒的な信頼を得られるチャンスと考えることもできます。


■活法ならどうする?

前置きはこれくらいにして、活法における肩こり治療のヒミツを話しましょう。原理は簡単です。動かしながら、肩のコリを解いていきます。もちろん、ただ動かすわけではなくコツがあります。

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セミナー中の技術解説



この写真は、私が受け手になって、講師の秋澤(カポス院長)が手技を行っているところです。私の腕がしっかり極(き)められています。まるで武術の関節技のようです。実際、そうなのです。

関節技を極められながら動かされているのです。痛そうに見えるかもしれません。実は、ちょっとだけ痛いです。安心してください。ちょっとだけです。関節を極められると、身体は逃げ場を探します。逃げられる方向を身体が勝手に探すのです。しかも、緩みながら逃げようとするのです。これは本能です。

相手の本能を引き出し、それを利用する。

こうしたところが活法の面白いところです。もちろん、この技には加減があって安全に行うコツがしっかりとあります。力づくで関節を極めて傷めるようなことをしません。

次の写真は、技術顧問の碓井誠先生が私に技をかけているシーンです。この写真でお伝えしたいのは、しっかり関節が決まっている割りに術者の手はふわっと添えている程度であることです。グッと力を入れてしまったらこの技は成り立ちません。力を使っているようでいて、実は力なんて使っていないのです。

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映像教材(DVD)の撮影風景


術者は力を抜くほど、相手(患者さん)も力が抜けます。関節が極まっているのに、どんどん力が抜ける、という興味深い状態になっていくわけです。肩の重さがみるみる消えていくのです。この感覚は受けるとすぐにわかります。活法が武術の裏技である理由も身体が納得してくれます。


■活法はコツ探し旅

活法は体で覚えるものです。本来であれば口伝です。見て覚える世界です。教科書なんてありません。だから自分でコツを探しながら技術を磨いてきました。自分で気がつくことが大事です。とはいえ、こうした方法は徒弟関係の上に成り立ち時間もかかります。

許された時間の中で習得するにはどうしたらよいのか。

活法研究会のカリキュラムの裏には、このようなテーマが隠れています。だからコツは惜しまずに伝えています。私たちも指導する中で気がつくことが多々あります。回数を重ねるごとに、指導法も熟成されています。

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セミナー中の指導風景


■整体入門セミナー<肩こり編>の感想

セミナーへの参加を検討されている方は、参加者の感想も参考にしてください。

<整体入門セミナー☆肩こり編> 定員15名/先着順
2015年12月20日(日)〜21日(月)/会場:東京(ホテルサーブ会議室)
≫詳しくはコチラ

活法研究会_クチコミ_肩こり編_HY様
自分自身も肩凝りがあり、色々触ったり、もんでみたりしてましたが、今回の講義で教わった技術がすごくピンポイントで凝りをとったり、又、一瞬でゆるんだりと、すぐに実戦で使えるものが盛りだくさんでした。明日からの治療にどんどん使って患者さんに楽になっていただきたいと思います。



活法研究会_クチコミ_肩こり編_KH様
まずは肩に対しての技法の多さに驚きました。これが不十分でもこっちで対応、と臨機応変に施術できるし、体の使い方の訓練が多く含まれていて、見た目以上のことが身につくお得感満載のセミナーでした。
1つ1つの技法の習得はなかなか難しいですが、やればやるほど、新たな技法を知りたくなります。コンプリート目指してどんどんセミナー参加したいと思います。



活法研究会_クチコミ_肩こり編_NT様
本日も楽しいセミナーありがとうございました。
骨盤編に続いて2回目のセミナーでしたが、非常に疲れました。
覚えることが前回よりも多かった様に思います。ただ、その分明日からの臨床には生かせると思うので大変楽しみです。
次回は腰痛編にChallengeします。



活法研究会_クチコミ_肩こり編_KS様
本日3回目の入門編コンプリートになったのですが、ずっと気になっていた肩周辺の症状改善なので本当に楽しみに来ました。実際自分自身が強い肩コリを持っていて頭痛等にも悩まされていたのですが、一日目が終わり、朝起きてみるとなんとも晴れやかな気持ちで驚きました。
この感動と驚きを患者さんにも伝えて行ける様に、これからも精進していきたいと思います。しかし、肩コリ編は本当に疲れました(笑)



活法研究会_クチコミ_肩こり編_SA様
肩こり編を受講させて頂いて、今回も動きにフォーカスしているので、こんな動きで首にとか、ここのポイントで肩に効果が有るのかとおどろきの連続でした。
いつもながら参加されている先生方が明るく教えあって下さるので内容がとても多いですが、すごく吸収することが出来ました。ありがとうございました。



活法研究会_クチコミ_肩こり編_YK様
10手の技を習いましたが、一手覚えるごとに、自分の肩と首が軽くなっていき、技の威力に感動しました。どの技も、異なる働きがあるので、コリの原因がこんな所にもあるんだと、自分の体をもって体験できたのが、とても施術の参考になりました。鍼灸師として肩こりとの戦いはさけられませんが、ただ肩に鍼をするだけではない強力な武器をたくさん手に入れられ、大満足でした。



活法研究会_クチコミ_肩こり編_FY様
どの技も受けた後に肩が軽くなり、やっぱり活法っていいなと思いました。なかでも、ホームページで以前見かけて気になっていた坐骨切りという技は、坐骨を刺激することで肩こりが取れるというのはびっくりしました。
他にも指で調整したり、耳を持ち上げて調整したりと驚きの連続でした。


活法研究会は、日本最大の活法学術コミュニティです。
http://kappolabo.jp/

美しい姿勢と活法

副代表の栗原です。
今回は、美しい姿勢について考えます。

■歪みの定義

女性の美しい姿勢活法が目指す良い姿勢は「真っ直ぐな姿勢」ではありません。ですが、真っ直ぐな姿勢が悪いという意味でもありません。活法で大切なのは「真っ直ぐな姿勢が正しい」と決めつけないことです。

「歪みが原因です」は、整体の世界では常套句です。

ここで言う「歪み」とはいったい何なのでしょうか。一般的に、「立った姿勢が曲がっている」、「寝た姿勢が曲がっている」と見た目を指していることが多いです。

碓井流活法では、「歪みのない状態」を「時と場合に応じた姿勢が取れる」と定義しています。裏返すと、歪みとは「時と場合に応じた姿勢が取れない」ことになります。簡単にいえば、「動きにくい」ことが歪みです。


■活法の目的

活法では、「動けるか、動けないか」に着眼しているので「見た目」を基準にすることはありません。活法の目的を一言で表してしまえば「動きやすい身体を取り戻す」ことです。動きやすく調整することで、さまざまな不調が回復します。すべての症状を「動きやすさ」を基準に診ることはできませんが、多くの症状が「動きにくさ」から生まれていることは間違いありません。

痛みはその代表です。多くの痛みの背景には「動きにくさ」が隠れているのです。内臓が関わる症状も、観察すると四肢の動きとの関係が見られます。

感覚的に理解して頂きたいのですが、「身体の調子が良い」というのは、自由にラクに動ける状態です。重さを感じず、思った通りに身体が動いてくれる状態です。脳で描いたイメージ通りに身体が動いているとき、肉体の存在を忘れることもあります。逆に調子が悪いときは、肉体の存在を必要以上に感じています。たとえば、胃は痛くなければ普段は存在を感じませんが、痛み出した途端に存在を感じます。


■姿勢は動きの一部

実際のところ、見た目に変化は起こるのでしょうか。結論から言うと、動きが変われば見た目も必ず変わります。見た目が変わる理由は簡単です。動きやすい姿勢になるからです。そもそも、姿勢というものは、「動きの一部」です。固まって動かないものは姿勢ではありません。

止まっているように見える姿勢も、次の動きに備える「動きの一部」と考えます。厳密な言い方をすれば、生きている以上、止まることはできません。手足の動きを止めても、呼吸をしている限り胸郭は動いてしまいます。皮膚も伸びたり縮んだりしています。起きている時も寝ているときも、生きているならば、動かない時は一時(いっとき)もないのです。

目的が、痛みの軽減であるならば、わざわざ姿勢の変化に注目する必要はありません。実際に、当会でも、変化の観察にかける時間はあまり多くありませんでした。しかし、この数年で状況は大きく変わってきました。多くの女性施術者から、活法の美容効果が報告されているのです。姉妹団体のダイエットアドバイザー協会では、姿勢の変化を観察しています。


■身体が求める姿勢

活法のように「動きやすさ」を追究した結果、二次的に起きている姿勢変化は意味深いものです。まず第一に、身体がその姿勢を望んだ結果です。誰かに強要されたものはなく、自らが選んだ姿勢であることです。第二として、「動きやすい」ことから行動が活発になり、所作がキレイになることです。魅力的に映ります。

次の写真は、活法によって起こった姿勢の変化です。大腰筋をはじめとするインナーマッスルに積極的にアプローチしたものです。Afterをご覧になるとき、リラックスして無理に背筋を伸ばしているような雰囲気がないことに注目してください。こうした変化は治療を目的とする施術者にとっても貴重な資料となるはずです。

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活法研究会 http://kappolabo.jp/

呼吸の話(1) 膨張と収縮

副代表の栗原です。
2015年最初の更新を担当します。

さっそく、紹介したい人物がいます。森田敦史という男で、私たちと同じ碓井流活法を学んでいる仲間です。私たちの活法研究会とは別で勉強会を主宰し、自ら体験や研究を「自己修養」としてプロに講習しています。同じ技術を学んでいても、受け取る者によって姿が変わります。これも活法の魅力の一つです。

私たちが行うセミナーでは、碓井流活法の形ができるだけ崩れないように留意して行っています。皆が同じ形を学ぶ技術を共有するためです。入門レベルとしては形を身につけることが最も重要だと思っています。「形から入る」のがわかりやすいです。

有形無形

突きつめていくと、一つ一つの形には意味があることに気がつきます。「なぜそういう形になるのか」に答えが見つからなければ、無形なものとして扱うことはできないと思います。冒頭で紹介した森田氏は、既に活法を無形なものとして自由自在に操っています。彼のブログを読むと呼吸の世界に引き込まれていきます。

私たちのセミナーでは「深呼吸は大事です」という程度で、そこから先に触れることはありません。骨、筋肉、関節、皮膚へどのように働きかけるべきか、力の伝え方やタイミングに重きを置いたセミナーになっています。整体術としての完成度を追究するためです。

これに対して、森田氏は「呼吸」と治癒力の関係を深く探っています。彼のアプローチは自己修養。つまり自分自身で治すための方法を追究しているのです。私たちとやっていることは大分違うのですが、彼が達している領域は、真の活法だと思います。「呼吸整体」というブランドになっているので、名前だけでは活法研究会との共通点はわからないのでしょう。

膨張と収縮

彼の考え方を端的に言い表すと、体内では「膨張と収縮」がリズミカルに発生しており、そのリズムと連動しているのが呼吸だと考えます。リズムが整っている時ほど、体内循環がよく、関節も中心が整っていると考えます。何かあっても休めば治るコンディションになると言うのです。

彼の仕事が見事なのは、「動き」「呼吸」「体内循環」の関係を「膨張と収縮」という言葉で整理し、それを実践的なメソッドに仕上げたところです。

自由に動ける身体も、疲れが取れる身体も、病気が治る身体も、「膨張と収縮」が環境に応じたリズムを刻んでいるかどうかだと説明しています。そして、そのリズムにダイレクトに介入できる動きが「呼吸」というわけです。

<森田氏のコラム>
 ・身体の膨張と収縮 その1
 ・身体の膨張と収縮 その2
 ・身体の膨張と収縮 その3

整体においても、呼吸を整える手技を施すことで、想像を超えた成果を得られることがあります。原因不明の微熱が簡単に治ってしまったりと…。呼吸調整で得られるメリットは計り知れません。呼吸の状態が治癒力と密接に関わっているのは整体の側からも間違いないことです。

鍼灸においても、呼吸の重要性を理解していると高い効果が得られます。活法から生まれた古武術鍼法は、主として「動き」の調整を行うメソッドです。鍼によって、肩甲骨や鎖骨の動きを改善させ胸郭がよく動くようになると深い呼吸になります。これも呼吸調整の一つです。

動きの調整を行うと、自然に内臓機能まで回復することを私たちは経験しています。「動き」と「臓腑の回復力」は関連していることは明らかです。

づづく…(経絡と呼吸(前編)

活法研究会
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ガニ股歩きと腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)の関係

副代表の栗原です。

骨盤、腸腰筋、ガニ股の関係を詳しく解説しました。

昨日、「孫のガニ股歩きを直してほしい」という要望があったので施術しました。クライアントは以前に通院していた方の小学2年生のお孫さんです。私の鍼灸治療が「動き」にフォーカスしていることを感じて、「何とかしてもらえるだろう」と踏んでの予約でした。

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私の息子も同じ小学校2年生。このくらいの年齢ですと、鍼をすることもあれば活法(整体)のみのこともあります。今回は迷わず活法のみで。

広いところで歩いてもらうと、確かに、脚を外の方に振り出すような歩き方です。わざとそういう歩き方をするキャラもいますが、小学2年生ですから体の問題です。

「ガニ股」となる原因はいくつか考えられますので、ベッドに乗ってもらってチェックしました。お母さんとお祖母ちゃん、2名のギャラリー付きです。

 1.膝が曲がっていないか(O脚のチェック)
 2.股関節が外旋しすぎていないか(きちんと内旋できるかどうか)
 3.腸腰筋(大腰筋+腸骨筋)の緊張


1と2は全く問題ありません。キレイで真っ直ぐな脚をしています。

3でひっかかりました。腰椎から股関節に内側をつなぐ骨盤内を通る巨大な筋肉が腸腰筋です。この筋肉の主な働きはもも上げです。サッカーボールを太ももの上でポンポンとするリフティングを思い浮かべてください。この時、腸腰筋(主に腸骨筋)の力でボールを蹴っています。

他に典型的なのはスキップです。腸腰筋がうまく使えないと上手にスキップができません。逆に言えばスキップが上手な人は腸腰筋の使い方が上手だと言えます。

スキップの姿勢


大腰筋と腸骨筋で構成される腸腰筋ですが(厳密には小腰筋もあります)、それぞれに役割が少し違います。骨盤から始まっている腸骨筋が縮むと、骨盤を基準にして大腿が屈曲します。膝が胸の方に近づく動きです。ポイントは骨盤と大腿骨の距離が縮むような動きです。

腸骨筋


いっぽうの大腰筋は、胸椎の12番目から腰椎の1〜5番目から始まっています。ですから、腰椎と大腿骨の関係です。腰椎と大腿骨内側(小転子)の位置関係から、大腰筋が機能するのは大腿骨が後ろに引かれた状態から戻る動きです。大腰筋は、伸ばされてから戻るという性質が主になっていると思われます。伸ばされたら戻るという「伸張反射」が大腰筋を考える上でのポイントです。

大腰筋



スキップで言うと、膝が高く上がっている方が腸骨筋、蹴り脚になっている方が大腰筋、というわけです。スキップは腸骨筋主導の動きと大腰筋主導の動きを瞬間的に発動し、それを交互に繰り返すという、まさに腸腰筋のためにあるような動きです。ピョンという瞬間的な筋肉の使い方が大事です。その蹴り脚のピョンが大腰筋の伸張反射を引き出すからです。


ここで、ガニ股歩きに話を戻しましょう。

大腰筋が緊張しすぎて働いていないと、片膝を抱えようとすると、もう片方の腸腰筋(特に、腸骨筋)が大腿を一緒に引き連れてしまうので、太ももが浮き上がって骨盤が捻れるように傾いてしまいます。この状態は後ろ脚をまっすぐ後ろに残せないことを意味します。

例えば、右脚を抱えていれば、骨盤の左側が浮き、全体は右の方へ回旋します。右脚が前に出た時、骨盤が右回旋しやすい状態です。そもそも骨盤が右回旋しているのですから、脚を真っ直ぐに振り出しても右前方になってしまうのです。

大腰筋がよい状態
<右脚を抱えた際に左の大腿が浮いていない>

大腰筋が悪い状態
<右脚を抱えると左の大腿が浮き、骨盤が右に捻れる>

こうして考えると、原因は、振り出し脚の方ではなく、後方に残る蹴り脚の方です。ただ、実際には左右それぞれの腸腰筋に異常があるケースがほとんどですから、左右とも調整の必要があります。

活法研究会では、伸張反射を利用した調整法を2種類用意しています。大腰筋の牽引では、スキップのピョンの状態を術者が瞬間的に作り出し、伸張反射がしっかり出る大腰筋の状態を作ります。大腰筋を調整すると、ピタリとくっついている腸骨筋も同調して収縮力が回復します。

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<大腰筋の牽引>

導引は、大腰筋と強調して働く筋肉を一緒に巻き込むことができるので、大腰筋とその周辺の筋肉が調和します。この中に腸骨筋も含まれます。筋肉の連動性をより高めたいときは導引を用います。

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<大腰筋の導引>

今回の小学2年生の症例では、こうした技術を用いて調整を行いました。1回の施術でピタリと直るものではありませんから、こうした癖の修正は自己トレーニングが大切です。簡単なトレーニング方法をお伝えして初回を終えました。1ヶ月後にまた見せて頂く予定です。


■勉強会のご案内

鍼灸師のための古武術医方(整体&鍼灸)
初めての方におすすめのセミナー 今年は残り2回!
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整体入門 肩こり編 12/14(日)〜15(月)
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肩こり編では、骨盤から肩こりを調整する方法があります。

努力は無駄なのか

■才能と環境で決まる世界

副代表の栗原です。

活法研究会で講師を始めてから5年が経ちました。指導者の端くれとして、素通りできないテーマがあります。

それは「努力は報われるのか」というものです。

昨年に溯ります。為末大さんがツイッターで「やればできると言うがそれは成功者の言い分であり、例えばアスリートとして成功するためにはアスリート向きの体で生まれたかどうかが99%重要なことだ」と書いて波紋を呼んだことがありました。

いわゆる「炎上」した内容ですので、自分の立場を宣言すると危なっかしいことになりそうですが、思い切って書いておこうと思います。

まず、この言葉は陸上のトップアスリートと勝負をしていた為末さんの言葉であることに大きな意味があると思います。為末さんが世界と戦いながら感じた「実際」であるから、これは素直に受け止めておくべきでしょう。その上で、「努力する意味」について考えてみたいと思います。

報われない努力が好きな人はいません。「努力に意味がある」と言われても、いつまでも結果が出なければ慰めの言葉に聞こえてしまいます。

「アスリートとして…」という条件が付くと、為末さんのおっしゃるように、「才能と、環境がまず重要で、それが努力よりも先にくる。」は正しいと思います。金メダルは1つしかありませんから、頑張った全員が金メダルを取れるはずはありません。

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(写真:技術顧問=碓井誠)


■アスリートとビジネス(仕事)の違い

為末さんの主張は「為末大さんがハードルを選んだ理由」を読んだ方がわかりやすいと思います。「走ることと空中動作の『合わせ技』で勝負できる競技を探した。」とあります。さらに、「人生において『素の肉体勝負』をする機会はまずない。」という発言をされています。

こうした発言は、仕事にそのまま当てはめることできます。仮に暗算がいくら速くても、その能力だけで勝負できる仕事はありません。何か別のスキルと組み合わせなければ、暗算力は社会に活かせません。

私たちの職業(鍼灸師)で考えてみても、同じです。指先がいくら器用でもそれだけで患者さんを救えません。器用さは武器になっても勝負で大切なのは総合力です。

そもそも、ビジネス(仕事)には金メダルに相当するものがありません。売上げが多い方が偉いという考えもありますが、それは一つの価値観でしかありません。仕事には様々な価値観が入り込む余地があります。

ですから、誰の技術が世界一であるかはあまり重要ではなく、目の前にいる患者さんのために準備段階からベストを尽す方が重要だと思います。医療とは常によい結果が得られるわけではありません。治らなければ、全てが無駄になるかといえばそうではありません。結果が出なくても「治療に取り組む姿勢」が評価される場合だってあります。

とはいえ、そこに甘えてよいはずはなく、よい結果を出すことを常に考えるべきです。治療には、スポーツのように厳格なルールがありません。危険な行為やモラルに反する行為がNGなだけで、実は自由なことが多いのです。特に自由診療は、アイデアで勝負する世界です。「保険が効かない診療」ではなく、「自由なアイデアで勝負ができる診療」です。

つまり、為末さんが現役時代にやっていた、まさに「合わせ技」の勝負なのです。合わせ技が自由自在なジャンルにおいて、生まれながらの才能というものは意味をなさなくなります。なぜなら、自分が得意なものを合わせて自分の勝負球を作ればよいからです。頭脳も肉体も、自分の特性を知った上で、それを活かす組み合わせを考えることが重要です。

合わせ技が自由ならば、努力は報われます。ただ、私たちは「努力」という言葉は使わず「楽しむ」ことだけを考えています。だから、私たちが行う勉強会は、技術を楽しむことに主眼が置かれています。

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(写真:デモンストレーション風景)


■活法は総合力

活法も、まず自分の特性を知ることが重要です。そして、自分自身の肉体を活かす方法を考えることから始まります。体が大きい方が有利、力がある方が有利、という技も中にはありますが、逆に体が小さい方が有利、力を使ったらうまくいかない技もたくさんあります。

男性だから有利、女性だから有利、ということもありません。ルールが厳格なスポーツと違い、活法において、活法向きの体なんてものは存在しません。活法を始めるとわかりますが「自分の体の使い方を知る」ということに多くの時間を割くことになります。

この部分に関しては座学では無理です。実際に動いてみなければわかりません。やっていくと、自分の体を自在に操れることが、相手(患者さん)の体を操る第一歩であることに気がつきます。

鍼や灸だけを行う鍼灸師に対して、活法に取り組む鍼灸師は「己を知る」のがとても早いです。鍼灸でも体の使い方を学ぶことができるかもしれませんが、小手先でごまかせてしまうため、どうしても手先の器用さで比較されがちです。

手先が器用ですと一見上手に見えますが、重要なのは体全体の使い方です。剣術家が小手先で刀を振り回していないように、鍼も本来は小手先で使うものではありません。軽い道具ではありますが、体全体で使うのが本当の使い方です。

鍼灸師が整体を学ぶ意義は、テクニックを増やすだけではありません。鍼灸の使い方を見直すきっかけを与えてくれます。同じツボを使っているのに、鍼灸師によって効果が違う理由も見えてきます。

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(写真:参加者みんなで記念撮影)


■勉強会のご案内

活法研究会では、2つの方向から鍼灸師のレベルアップをサポートしています。整体術(活法)と古武術鍼法です。

古武術鍼法は、整体術を使い込んでいる人ほど早く習得できます。普段から体の使い方を意識しているからです。

「活法と鍼、どっちを先に受けた方がよいですか?」と訊かれることが多いので前もって
説明しますと、整体を先に受講する方が理想的です。鍼をする時に必要な体の使い方が上手になっているからです。

ただ、セミナーの日程は限られているので、スケジュールで都合がよい方を優先しても大丈夫です。古武術の経験も必要ありません。仮に、ツボの名前を忘れてしまっていても大丈夫です。私たちのセミナーは感性に訴えかけるものです。みなさん、同じ位置からスタートします。

鍼灸師のための古武術医方(整体&鍼灸)
初めての方におすすめのセミナー 今年は残り2回!
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整体入門 肩こり編 12/14(日)〜15(月)
古武術鍼法<脊柱編> 11/30(日)〜12/1(月)
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