活レポ(活法研究会)

古武術整体「活法かっぽう」の症例報告とセミナー情報

肩こり

活法の肩こり治療はどうするのか

副代表の栗原です。

昨年の整体セミナーは「肩こり編」で終わりました。

活法研究会_整体入門セミナー肩こり編(2015年12月20日〜21日)
2015年12月20日(日)〜21日(月)



しつこい肩こり、どうすれば治るのでしょうか。
活法では、肩甲骨の位置を重視しています。

「肩甲骨がどこに位置しているのか」ではなく、「肩甲骨がどこに居たがっているのか」を重視します。脳が正しいと思っている骨の位置がズレているために、それを補正しようと筋肉に負担がかかっているのです。これを言葉だけで説明するのは難しいので、次のイラストを用意しました。

活法と肩こり


体には、位置感覚があります。手がどこにあって足がどこにあるのか分かりますよね。だから、手と足を間違えることはないですよね。これは極端な例ですが、位置感覚のズレはあちこちで起こってしまいます。自分が思っているところよりも、頭が前に出ていたり、手を真っ直ぐに挙げたつもりでも少し斜めだったり…。

ミクロな視点でみれば、脳が認識している位置と実際の位置にはズレがあります。それが支障のない範囲であれば健康的で不自由がありません。

骨は本来の位置にあるのが最も動きやすいので、 実際の位置がズレていなくも位置認識がズレていれば動きに鈍さが出ます。そうなると、今度は動きの中で正しい位置を探そうとします。筋肉が収縮して「こっちじゃないの?」と関節として動きやすい方向に戻そうとします。この筋肉の働きは無駄なものです。

この無駄な働きは筋肉の過緊張を生み出します。この感覚が「コリ感」です。

いわゆる「位置認識のズレ」から発生する「コリ感」や、実際に触れて感じる過緊張は、その筋肉を揉んでも解消されません。逆に言えば、揉んで解決できてしまうコリは、単純な筋肉疲労と言えます。

実際に位置認識を正常化させるためには、次のような技法を使います。写真でお見せすると、ただ肩甲骨を圧迫しているようにしか見えませんが、肩甲骨を“良い位置”に固定しながら患者役は肩甲骨と腕を動かしています。


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意図的に「寄せる」「上げる」という方向に位置を決めて固定いるのですが、これを強引に行うと相手の体に拒絶されてしまいます。ただ力と力がぶつかるだけで調整になりません。しっかりと固定しつつも、ふんわりと接するところに技術のポイントがあります。実は、術者がふんわりと固定すればするほど、患者役は肩甲骨が動きにくいという不思議な現象が起こります。

活法でいうところの「固定」は、「動かさない」という意味ではなく、その本質は「動きの中心を作る」という行為なのです。活法の肩こり治療を専門的に言えば、「動きの中での中心認識のズレ」を調整して、コリを解消させるものです。

このように活法の肩こり治療には理論的な背景があります。理論はこれだけではありません。骨盤との連動や上肢との連動を一緒に整えることも重要です。その話はまたの機会に。

次回の整体セミナーは「骨盤編」です(2月14〜15日)。
骨盤の動きを整えるセミナーで、幅広く応用できる内容です。

活法研究会_整体入門骨盤編のセミナーの様子(2015年8月9日)



■セミナーの日程のご案内

2月14日(日)〜15日(月) 活法整体入門☆骨盤編
2月21日(日) 1日体験会(上半身編)
2月28日(日) 1日体験会(下半身編)
3月6日(日) 1日体験会<柔整師・整体師対象>

「むち打ち」活法ならこうする。

副代表の栗原です。

最近、整動鍼で登場することが増えましたが、今回は整体の話です。

むち打ち症に対して、活法整体のみで対応した症例があるので紹介します。
患者さんは五十代の女性。1年前に交通事故に遭ってから、次のような症状で悩んでいました。

・右頚の痛み
・頭痛(左右)
・右目の奥の痛み

最初は整形外科。
その後、接骨院で1年間治療を続けていました。

なかなか良くならず、私の鍼灸院に通っている妹さんの紹介でお見えになりました。

活法では、むち打ちの際にまず確認するのは事故の状況です。どういう場面で衝突したのかが重要です。方向や強さだけでなく、その時、運転席に居たのか助手席に居たのか、など細かく確認します。状況によって、どこに負担のかかった部位(関節や筋肉)とその質を判断したいからです。

この女性の場合、運転席で信号待ちをしている際に、突然後から衝突されたのです。その時の車は修理して乗っています。不意打ちであったかどうか、またハンドルを握っていたかどうか、こうした情報が原因を探す重要なヒントになります。

ハンドルを握っている場合、衝撃が入った瞬間に体を支えようとして手指にギュッと力を入れるものです。つまり、手指に痛みがでなかったとしても、その衝撃と共に大きな負担がかかってしまうのです。特に衝撃と共に起きた負担は、心にも体にも記憶にしっか残ります。

身心に刻まれた衝撃の記憶

これが、むち打ち症の本質的な問題だと考えます。

1年間治療を続けても症状が取れないのは、痛みのある頚の筋肉に直接施術してきたからです。原因にアプローチしていなかったのです。念のため、実際の施術内容を尋ねて間違いないことを確認しておきました。

刻まれた記憶を解除するために、まず行ったのが扇。

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整体入門(肩こり編)


この技は、手に残っていた衝撃の記憶を消すためです。
痛みのある頚と同じ右側を使いました。まず、頚の左右の可動域が大幅に変わりました。1年間悩んでいた痛みがスッと消えてしまったのです。

次にアプローチしたのが膝への衝撃です。
ブレーキを踏んでいた右脚に負担がかかっていると考えたからです。

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整体基礎(下半身編)


腓骨に軽い衝撃を加える「腓骨上げ」という技です。これによって、頚の付け根の緊張を解き、安定化させるのが目的でした。

残っている緊張を探してみると、頚の右側面に残っていたので、股関節からアプローチしました。「側軸通し」というこの技は股関節を貫く軸を調整することができます。股関節が整うと頚の余分な力が抜けていきます。体はそういうふうにできています。

側頚の緊張が解けたので、仕上げは意識に対するアプローチです。

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整体入門(肩こり編)


頚など、脊柱は特に意識の持ち方で可動性が大きく変わります。動くと思えば動き、動かなくと思うと動かなくなる性質があります。無意識にある思念は自分ではどうにもなりません。これを強制的に変えてしまうのが、この「頭の無重力」です。

さらに可動域の広がるのを確認しました。
こうして、1年ぶりのスッキリをようやく取り戻せたのです。

再び、痛みや緊張が出ても、何度か繰り返すうちに、本来の良い状態が記憶に上書きされていきます。そして、いつのまにか悪かった状態を忘れてしまうでしょう。

意識に刻まれた記憶は、残念ながらレントゲンにもMRIにも写りません。
検査で異常がない時は、記憶を探ることができる活法がたいへん役立ちます。

今日、明日の2日間は、今年最後の整体入門(肩こり編)セミナーです。
来年に肩こりを持って行かないようにしたいですね。

「肩こりの治療」活法ならこうする

副代表の栗原です。

代表橋本の「活法ならこうする」シリーズ、今回は私からお送りします。

さて、肩こりの治療と言っても、実にさまざま。

マッサージ、指圧、カイロプラクティック、整体、そして鍼灸。数え切れないほどの手法が世界にあります。特に日本は、徒手療法大国ですから、世界中の主義が日本で受けられると言っても過言ではありません。

肩こりに対して「活法でならねばならない」という理由はありません。しかし、「肩こりを根本から解消させたい」と思うならば、活法の考え方や手法は多くのヒントを与えてくれます。肩こり症状に対して何かをする、という意味ではハードルは低いため、誰でも参入できる慰安ビジネスが盛んです。

しかし、目的を「肩こりの根治」と考えた瞬間から、肩こりへの対応が突然難しくなります。肩こりの根本的な原因を知らなければならないからです。原因は一つとは限りません。姿勢が影響することも、関節への負荷が影響することもあります。もちろん、内臓の調子も無視できません。

私は、肩こりを診るとき、腕を試されているという気分になります。肩こりはあなどれないのです。だからこそ、肩こり治療は技術屋として腕の見せ所です。圧倒的な信頼を得られるチャンスと考えることもできます。


■活法ならどうする?

前置きはこれくらいにして、活法における肩こり治療のヒミツを話しましょう。原理は簡単です。動かしながら、肩のコリを解いていきます。もちろん、ただ動かすわけではなくコツがあります。

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セミナー中の技術解説



この写真は、私が受け手になって、講師の秋澤(カポス院長)が手技を行っているところです。私の腕がしっかり極(き)められています。まるで武術の関節技のようです。実際、そうなのです。

関節技を極められながら動かされているのです。痛そうに見えるかもしれません。実は、ちょっとだけ痛いです。安心してください。ちょっとだけです。関節を極められると、身体は逃げ場を探します。逃げられる方向を身体が勝手に探すのです。しかも、緩みながら逃げようとするのです。これは本能です。

相手の本能を引き出し、それを利用する。

こうしたところが活法の面白いところです。もちろん、この技には加減があって安全に行うコツがしっかりとあります。力づくで関節を極めて傷めるようなことをしません。

次の写真は、技術顧問の碓井誠先生が私に技をかけているシーンです。この写真でお伝えしたいのは、しっかり関節が決まっている割りに術者の手はふわっと添えている程度であることです。グッと力を入れてしまったらこの技は成り立ちません。力を使っているようでいて、実は力なんて使っていないのです。

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映像教材(DVD)の撮影風景


術者は力を抜くほど、相手(患者さん)も力が抜けます。関節が極まっているのに、どんどん力が抜ける、という興味深い状態になっていくわけです。肩の重さがみるみる消えていくのです。この感覚は受けるとすぐにわかります。活法が武術の裏技である理由も身体が納得してくれます。


■活法はコツ探し旅

活法は体で覚えるものです。本来であれば口伝です。見て覚える世界です。教科書なんてありません。だから自分でコツを探しながら技術を磨いてきました。自分で気がつくことが大事です。とはいえ、こうした方法は徒弟関係の上に成り立ち時間もかかります。

許された時間の中で習得するにはどうしたらよいのか。

活法研究会のカリキュラムの裏には、このようなテーマが隠れています。だからコツは惜しまずに伝えています。私たちも指導する中で気がつくことが多々あります。回数を重ねるごとに、指導法も熟成されています。

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セミナー中の指導風景


■整体入門セミナー<肩こり編>の感想

セミナーへの参加を検討されている方は、参加者の感想も参考にしてください。

<整体入門セミナー☆肩こり編> 定員15名/先着順
2015年12月20日(日)〜21日(月)/会場:東京(ホテルサーブ会議室)
≫詳しくはコチラ

活法研究会_クチコミ_肩こり編_HY様
自分自身も肩凝りがあり、色々触ったり、もんでみたりしてましたが、今回の講義で教わった技術がすごくピンポイントで凝りをとったり、又、一瞬でゆるんだりと、すぐに実戦で使えるものが盛りだくさんでした。明日からの治療にどんどん使って患者さんに楽になっていただきたいと思います。



活法研究会_クチコミ_肩こり編_KH様
まずは肩に対しての技法の多さに驚きました。これが不十分でもこっちで対応、と臨機応変に施術できるし、体の使い方の訓練が多く含まれていて、見た目以上のことが身につくお得感満載のセミナーでした。
1つ1つの技法の習得はなかなか難しいですが、やればやるほど、新たな技法を知りたくなります。コンプリート目指してどんどんセミナー参加したいと思います。



活法研究会_クチコミ_肩こり編_NT様
本日も楽しいセミナーありがとうございました。
骨盤編に続いて2回目のセミナーでしたが、非常に疲れました。
覚えることが前回よりも多かった様に思います。ただ、その分明日からの臨床には生かせると思うので大変楽しみです。
次回は腰痛編にChallengeします。



活法研究会_クチコミ_肩こり編_KS様
本日3回目の入門編コンプリートになったのですが、ずっと気になっていた肩周辺の症状改善なので本当に楽しみに来ました。実際自分自身が強い肩コリを持っていて頭痛等にも悩まされていたのですが、一日目が終わり、朝起きてみるとなんとも晴れやかな気持ちで驚きました。
この感動と驚きを患者さんにも伝えて行ける様に、これからも精進していきたいと思います。しかし、肩コリ編は本当に疲れました(笑)



活法研究会_クチコミ_肩こり編_SA様
肩こり編を受講させて頂いて、今回も動きにフォーカスしているので、こんな動きで首にとか、ここのポイントで肩に効果が有るのかとおどろきの連続でした。
いつもながら参加されている先生方が明るく教えあって下さるので内容がとても多いですが、すごく吸収することが出来ました。ありがとうございました。



活法研究会_クチコミ_肩こり編_YK様
10手の技を習いましたが、一手覚えるごとに、自分の肩と首が軽くなっていき、技の威力に感動しました。どの技も、異なる働きがあるので、コリの原因がこんな所にもあるんだと、自分の体をもって体験できたのが、とても施術の参考になりました。鍼灸師として肩こりとの戦いはさけられませんが、ただ肩に鍼をするだけではない強力な武器をたくさん手に入れられ、大満足でした。



活法研究会_クチコミ_肩こり編_FY様
どの技も受けた後に肩が軽くなり、やっぱり活法っていいなと思いました。なかでも、ホームページで以前見かけて気になっていた坐骨切りという技は、坐骨を刺激することで肩こりが取れるというのはびっくりしました。
他にも指で調整したり、耳を持ち上げて調整したりと驚きの連続でした。


活法研究会は、日本最大の活法学術コミュニティです。
http://kappolabo.jp/

腸腰筋の研究−大腰筋と腸骨筋の連動を考える

副代表の栗原です。

教科書には載っているけれど、詳しい機能があまり知られていない腸腰筋の話です。
腸腰筋の理解を深めることで、次の3つのメカニズムがわかるようになります。

 1.姿勢の問題
 2.腰痛
 3.肩こり

それぞれに腸腰筋が関わっており、関わっていない場合でも、腸腰筋のような深層筋が深く関わっています。

インナーマッスルは、触れることができない体の奥深くに位置している筋肉です。インナーマッスルの中で最大級の筋肉は大腰筋です。腰椎から骨盤内を通って、股関節の内側に走る筋肉です。同じように股関節に内側と接続する腸骨筋と合わせて、腸腰筋と呼ばれています。

大腰筋腸骨筋

 ★腸腰筋
  └ ☆大腰筋(長い方、腰部から股関節の内側)
  └ ☆腸骨筋(短い方、腸骨の内側から股関節の内側)

腸腰筋の中でも、特に注目したいのは大腰筋の方です。その理由は、大きいからです。上端は胸椎の12番で、背中の方から骨盤を貫くように走り股関節の内側(大腿骨小転子)に届く長さがあります。これほど大きな筋肉であるにも関わらず、見ることも触れることもできません。意識しなくても誰でも使っています。

問題なのは、大腰筋の活動が低下しても、「大腰筋の問題」だと気がつかないところです。足腰が弱ってきた、という漠然とした感覚になってしまうのです。原因が漠然としていると対処しようがありません。活動低下がどんどん進んでしまうのです。老化が進んでしまう、と言い換えることができます。

大腰筋が特徴的なのは、反射的に働くことです。「力をギューと入れて…」と使うタイプの筋肉ではありません。伸ばされると、その反動で縮もうとする筋肉です。ですから、とても鍛えにくい筋肉で、トレーニングの穴になりやすいのです。表から見える筋肉をいくら太くしても、大腰筋が衰えていると、動きが若々しくなりません。

若い身体を保ちたいなら、大腰筋を無視するわけにはいきません。


■腸腰筋と姿勢の問題

姿勢にも深く関わっています。

大腰筋は、脚を後ろに引いた時に伸びます。この時、腰部に注目すると、脚を後ろに引くと、腰部が前の方に引っ張られて、いわゆる腰がそった状態になります。

大腰筋が衰えると縮んで硬くなります。すると、脚を後ろに引けなくなります。エビぞりもできなくなります。高齢になってくると腰椎の可動性が減るので“たわみ”が出なくなるため、大腰筋が縮むと、股関節を縮めて対応しようといます。その結果、前かがみ姿勢になりやすく「腰の曲がった」と言われる姿勢になります。裏返せば、大腰筋が活発であれば、腰椎が適度に刺激されるため腰椎の若さが保たれます。

身体を“反る”ことに着目してみると、大腰筋が重要ですが、逆に丸めようとする時に重要なのがハムストリングと呼ばれることが多い大腿二頭筋です。太ももの裏側の筋肉です。立位で前屈する時も長座で上体を倒しこむ時も、このハムストリングが突っ張ってきます。

 腰を反る  = 大腰筋(インナーマッスル)
 腰を丸める = 大腿二頭筋(アウターマッスル)

この2つの筋肉は拮抗する関係にあります。拮抗というと喧嘩しているみたいですが、実際には二つの筋肉が協力しあいながら引っ張いながらちょうどいいバランスにしているのです。ニュートラルな時の張力は均等が相応しいのです。厳密に言えば、バランス調整に関わる筋肉はこの2つではありませんから正しくないかもしれませんが、臨床上は、こうした理解で役立ちます。

たとえば、大腰筋に作用させたい時は、ハムストリングにアプローチし、逆にハムストリングにアプローチしたい時は、大腰筋にアプローチするのです。互いに力関係を合わせようとしますから、片方が緩めばもう片方が緩むのです。

直接触れることができない大腰筋に対しては、ハムスリングの調整が有効です。逆に、ハムストリングを調整するために大腰筋にアプローチしようと思っても直接的な刺激は困難です。しかし、問題はありません。古武術整体には、ハムストリングの性質を利用した手技があり、古武術鍼法には、ハムストリグに作用させるツボがあるからです。


■腸腰筋と腰痛

腸腰筋(大腰筋)の性質を知っていると、腰痛時の対処に幅が出ます。特に中高年の腰痛を分析する際には、欠けてはならない視点です。前屈、後屈で可動域制限がある場合、上記のように大腰筋とハムストリングの関係をチェックしておくことが大切です。大きな筋肉であるが故に、この2つの問題が存在していると、痛みが取れてもスッキリと解決しなかったり、頻繁に再発します。

腰痛予防にとっても、大腰筋とハムストリングの状態を整えておくことが大きな意味を持ちます。


■腸腰筋と肩こり

腸腰筋(大腰筋)は下半身だけの問題ではありません。

骨盤内にある腸骨筋(大腰筋、腸骨筋)は、脚の動きに深く関わっています。その脚は腕の動きと連動しています。四足歩行の動物にして考えると、骨盤から脚は後脚で、腕から肩甲骨は前脚です。

「前脚の異常=肩こり」

と考えれば、後脚である骨盤から脚の問題を放っておくことはできません。実際に多くの肩こりが下半身に原因があります。揉んでも治らない肩こりには、腰、臀部、脚のケアを意識することが大切です。


■大腰筋と腸骨筋の連動

この動画をご覧ください。弊社で作成した教材用の動画です。



脚を後方に振り上げると大腰筋が伸ばされ、収縮しようとします。ゴムのような弾力を体内で感じた後、脚は加速するように勢いよく戻ってきます。そのまま膝を高く引き上げようとすると、途中で腸骨筋のバトンタッチします。気がつかないようにバトンを渡すので、2種類の筋肉を感じ取るのは難しいでしょう。

大腰筋と腸骨筋は、大腿骨の小転子で一緒になっているので、一つの筋肉が二股に分かれているようにも見えます。構造的にも、2つの筋肉は連動して働くようになっているのです。この例のように身体は単独の筋肉を動かすように出来ていません。目的の動作のために、筋肉は他の筋肉と協調して働いています。

ですから、大腰筋に働きかけると腸骨筋にも作用が及びます。逆に、腸骨筋に働きかけると大腰筋に作用が及びます。このような理由で、この2つの筋肉は混同してしまいがちです。特に見かけるのは、腸骨筋の機能を大腰筋と勘違いしている例です。膝を高く上げる際に重要なの腸骨筋ですが、大腰筋の働きと解説されているものを多くみかけます。


■大腰筋の働きをチェックできる簡単な方法

スキップが上手にできるかどうかで、腸腰筋の状態を判断できます。もともと上手な人もいれば、そうでもない人もいるので個人差は考慮します。

スキップは、まさに腸腰筋のテストとトレーニングのために存在するような動きです。右脚で蹴っている時、大腰筋が引き伸ばされ、左脚は膝を高く引き上げるために腸骨筋が働いています。腸腰筋である、大腰筋と腸骨筋が同時に使われています。

右の腸骨筋を使って膝を高く上げるほど、左の大腰筋は伸ばされます。ですから、大腰筋の調子がよいほど、膝を楽に高く挙げることができます。こうした骨盤内の筋肉の動きを理解すると、スキップが、腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)を鍛えるよいトレーニングになることがわかります。


■大腰筋トレーニング

反射を利用した大腰筋トレーニングを3つ紹介します。もうお分かりのように、大腰筋を鍛えようと思ったら、膝を高く振り上げるだけでは思うようにいきません。大腰筋が活動したくなる姿勢に追い込むところがポイントです。弊社制作の動画です。出演は、会員の谷口一也さんにお願いしました。



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