副代表の栗原です。
2015年最初の更新を担当します。

さっそく、紹介したい人物がいます。森田敦史という男で、私たちと同じ碓井流活法を学んでいる仲間です。私たちの活法研究会とは別で勉強会を主宰し、自ら体験や研究を「自己修養」としてプロに講習しています。同じ技術を学んでいても、受け取る者によって姿が変わります。これも活法の魅力の一つです。

私たちが行うセミナーでは、碓井流活法の形ができるだけ崩れないように留意して行っています。皆が同じ形を学ぶ技術を共有するためです。入門レベルとしては形を身につけることが最も重要だと思っています。「形から入る」のがわかりやすいです。

有形無形

突きつめていくと、一つ一つの形には意味があることに気がつきます。「なぜそういう形になるのか」に答えが見つからなければ、無形なものとして扱うことはできないと思います。冒頭で紹介した森田氏は、既に活法を無形なものとして自由自在に操っています。彼のブログを読むと呼吸の世界に引き込まれていきます。

私たちのセミナーでは「深呼吸は大事です」という程度で、そこから先に触れることはありません。骨、筋肉、関節、皮膚へどのように働きかけるべきか、力の伝え方やタイミングに重きを置いたセミナーになっています。整体術としての完成度を追究するためです。

これに対して、森田氏は「呼吸」と治癒力の関係を深く探っています。彼のアプローチは自己修養。つまり自分自身で治すための方法を追究しているのです。私たちとやっていることは大分違うのですが、彼が達している領域は、真の活法だと思います。「呼吸整体」というブランドになっているので、名前だけでは活法研究会との共通点はわからないのでしょう。

膨張と収縮

彼の考え方を端的に言い表すと、体内では「膨張と収縮」がリズミカルに発生しており、そのリズムと連動しているのが呼吸だと考えます。リズムが整っている時ほど、体内循環がよく、関節も中心が整っていると考えます。何かあっても休めば治るコンディションになると言うのです。

彼の仕事が見事なのは、「動き」「呼吸」「体内循環」の関係を「膨張と収縮」という言葉で整理し、それを実践的なメソッドに仕上げたところです。

自由に動ける身体も、疲れが取れる身体も、病気が治る身体も、「膨張と収縮」が環境に応じたリズムを刻んでいるかどうかだと説明しています。そして、そのリズムにダイレクトに介入できる動きが「呼吸」というわけです。

<森田氏のコラム>
 ・身体の膨張と収縮 その1
 ・身体の膨張と収縮 その2
 ・身体の膨張と収縮 その3

整体においても、呼吸を整える手技を施すことで、想像を超えた成果を得られることがあります。原因不明の微熱が簡単に治ってしまったりと…。呼吸調整で得られるメリットは計り知れません。呼吸の状態が治癒力と密接に関わっているのは整体の側からも間違いないことです。

鍼灸においても、呼吸の重要性を理解していると高い効果が得られます。活法から生まれた古武術鍼法は、主として「動き」の調整を行うメソッドです。鍼によって、肩甲骨や鎖骨の動きを改善させ胸郭がよく動くようになると深い呼吸になります。これも呼吸調整の一つです。

動きの調整を行うと、自然に内臓機能まで回復することを私たちは経験しています。「動き」と「臓腑の回復力」は関連していることは明らかです。

づづく…(経絡と呼吸(前編)

活法研究会
http://kappolabo.jp/