副代表の栗原です。

骨盤、腸腰筋、ガニ股の関係を詳しく解説しました。

昨日、「孫のガニ股歩きを直してほしい」という要望があったので施術しました。クライアントは以前に通院していた方の小学2年生のお孫さんです。私の鍼灸治療が「動き」にフォーカスしていることを感じて、「何とかしてもらえるだろう」と踏んでの予約でした。

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私の息子も同じ小学校2年生。このくらいの年齢ですと、鍼をすることもあれば活法(整体)のみのこともあります。今回は迷わず活法のみで。

広いところで歩いてもらうと、確かに、脚を外の方に振り出すような歩き方です。わざとそういう歩き方をするキャラもいますが、小学2年生ですから体の問題です。

「ガニ股」となる原因はいくつか考えられますので、ベッドに乗ってもらってチェックしました。お母さんとお祖母ちゃん、2名のギャラリー付きです。

 1.膝が曲がっていないか(O脚のチェック)
 2.股関節が外旋しすぎていないか(きちんと内旋できるかどうか)
 3.腸腰筋(大腰筋+腸骨筋)の緊張


1と2は全く問題ありません。キレイで真っ直ぐな脚をしています。

3でひっかかりました。腰椎から股関節に内側をつなぐ骨盤内を通る巨大な筋肉が腸腰筋です。この筋肉の主な働きはもも上げです。サッカーボールを太ももの上でポンポンとするリフティングを思い浮かべてください。この時、腸腰筋(主に腸骨筋)の力でボールを蹴っています。

他に典型的なのはスキップです。腸腰筋がうまく使えないと上手にスキップができません。逆に言えばスキップが上手な人は腸腰筋の使い方が上手だと言えます。

スキップの姿勢


大腰筋と腸骨筋で構成される腸腰筋ですが(厳密には小腰筋もあります)、それぞれに役割が少し違います。骨盤から始まっている腸骨筋が縮むと、骨盤を基準にして大腿が屈曲します。膝が胸の方に近づく動きです。ポイントは骨盤と大腿骨の距離が縮むような動きです。

腸骨筋


いっぽうの大腰筋は、胸椎の12番目から腰椎の1〜5番目から始まっています。ですから、腰椎と大腿骨の関係です。腰椎と大腿骨内側(小転子)の位置関係から、大腰筋が機能するのは大腿骨が後ろに引かれた状態から戻る動きです。大腰筋は、伸ばされてから戻るという性質が主になっていると思われます。伸ばされたら戻るという「伸張反射」が大腰筋を考える上でのポイントです。

大腰筋



スキップで言うと、膝が高く上がっている方が腸骨筋、蹴り脚になっている方が大腰筋、というわけです。スキップは腸骨筋主導の動きと大腰筋主導の動きを瞬間的に発動し、それを交互に繰り返すという、まさに腸腰筋のためにあるような動きです。ピョンという瞬間的な筋肉の使い方が大事です。その蹴り脚のピョンが大腰筋の伸張反射を引き出すからです。


ここで、ガニ股歩きに話を戻しましょう。

大腰筋が緊張しすぎて働いていないと、片膝を抱えようとすると、もう片方の腸腰筋(特に、腸骨筋)が大腿を一緒に引き連れてしまうので、太ももが浮き上がって骨盤が捻れるように傾いてしまいます。この状態は後ろ脚をまっすぐ後ろに残せないことを意味します。

例えば、右脚を抱えていれば、骨盤の左側が浮き、全体は右の方へ回旋します。右脚が前に出た時、骨盤が右回旋しやすい状態です。そもそも骨盤が右回旋しているのですから、脚を真っ直ぐに振り出しても右前方になってしまうのです。

大腰筋がよい状態
<右脚を抱えた際に左の大腿が浮いていない>

大腰筋が悪い状態
<右脚を抱えると左の大腿が浮き、骨盤が右に捻れる>

こうして考えると、原因は、振り出し脚の方ではなく、後方に残る蹴り脚の方です。ただ、実際には左右それぞれの腸腰筋に異常があるケースがほとんどですから、左右とも調整の必要があります。

活法研究会では、伸張反射を利用した調整法を2種類用意しています。大腰筋の牽引では、スキップのピョンの状態を術者が瞬間的に作り出し、伸張反射がしっかり出る大腰筋の状態を作ります。大腰筋を調整すると、ピタリとくっついている腸骨筋も同調して収縮力が回復します。

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<大腰筋の牽引>

導引は、大腰筋と強調して働く筋肉を一緒に巻き込むことができるので、大腰筋とその周辺の筋肉が調和します。この中に腸骨筋も含まれます。筋肉の連動性をより高めたいときは導引を用います。

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<大腰筋の導引>

今回の小学2年生の症例では、こうした技術を用いて調整を行いました。1回の施術でピタリと直るものではありませんから、こうした癖の修正は自己トレーニングが大切です。簡単なトレーニング方法をお伝えして初回を終えました。1ヶ月後にまた見せて頂く予定です。


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